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   <title>「柔道の素」　と　粉末ジュース </title>
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   <summary> 「柔道の素」　と　粉末ジュース  突然、私のところに、宛先人不明の、郵便小包が...</summary>
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「柔道の素」　と　粉末ジュース <br/><br/>

突然、私のところに、宛先人不明の、郵便小包が届いた。


恐る恐る包みを開けてみると


「柔道の素」と記されたレトルトパウチ風の袋が入っていた。



恐る恐る封を切って、中身を見てみると


粉末ジュースのような顆粒が入っていた。


水で溶かして飲めそうだった。


でも「柔道の素」というのが気になって

飲む勇気がなかった。



そういえば



小さい頃、私は粉末のオレンジジュースをよく水で溶かして飲んでいた。

コップに、スプーン山盛り一杯の粉末ジュースを入れて、水を注ぐ。


くるくるスプーンでかき回し、粉末が溶けてジュースらしくなっていくのが
楽しみだった。


たまに割り箸を入れて、凍らせてアイスキャンデーにもした。


とてもおいしかったという記憶があるけれど、今それを作って飲んだとしても、きっとあの頃よりはおいしく感じないだろう。



それにしても「柔道の素」
って

いったい何なんだろう？


それを水に溶かして飲むと

柔道が強くなるのだろうか？

飲んだとたんに、あら不思議、柔道着姿になっていたりして。

髪の毛の一部をボンボリでくくっていたりして。


まさかね。


夢で見たことなので、よくわからない。




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   <title>総務部長の小説の手書き原稿</title>
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   <published>2007-07-25T06:25:45Z</published>
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   <summary> 「総務部長の小説の手書き原稿」  独身時代、営業であちこちの企業を回っていた時...</summary>
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      <![CDATA[

「総務部長の小説の手書き原稿」 <br/><br/>

独身時代、営業であちこちの企業を回っていた時のこと。

とある会社の総務部長さんの趣味が、小説を書くことだと知って、すっかり意気投合したことがある。


当時の私は、ごくごくたまに趣味で小説のようなものを書いていたので、部長さんの書くものにとても興味があって、根掘り葉掘りたずねていたら、

「せやったら、今度、書いたものを見せてあげるわ。一応最終選考までいった小説の写しやで」

と、その部長さんの原稿を見せていただけることになった。

で、その原稿はというと、

Ｂ４版の原稿用紙で、堅くて分厚い表紙がついてあって、黒いヒモでとじられていた。

鉛筆書きの素晴らしい達筆だった。

枚数にして二百枚くらいはあったと思う。


その内容は、

兄の仇を討つために、仇を探しながら兄嫁と旅を続ける武士の話だった。

旅を続けているうちに、しだいに、ほのかな恋ごころが二人の間に芽生えてゆく、しかしもちろん気持ちを打ち明けるわけにはいかず、互いの本心を隠しながら二人は旅を続けるという話。

お見事もお見事の本格的な時代小説だった。

私が何よりも驚いたのは、その小説の文章の素晴らしさもさることながら、

最初の頁から最後の頁まで、全く乱れることのない、恐ろしく整った美しい筆跡だった。


清書というのは、ああいう原稿のことをいうのか、と、まこと感心してしまった。

しかし、あれが写しだということは、投稿された全く同じもう一つの原稿があるわけだ。


部長さん、すごすぎ。


とても貴重な経験をさせていただいた。



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   <title>取っ組み合いのケンカにて</title>
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   <published>2007-07-25T06:25:27Z</published>
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   <summary> 「取っ組み合いのケンカにて」 「あとのみんなは、ま、これでなんとかして」 と、...</summary>
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      <![CDATA[


「取っ組み合いのケンカにて」<br/><br/>
「あとのみんなは、ま、これでなんとかして」

と、タクシーの窓から、お札を放り投げた。

ひらひらとお札が舞い落ちた。ちょうど４万円だった。

なんかすごく嫌な感じだった。

「ちょっと待ちーさー」

私はその人をタクシーから引きずり降ろしていた。


それから、私たちは、雨が降りしきる中、公衆の面前で格闘することになった。

すなわち取っ組み合いのケンカ。

でもその人に、全然手加減してもらえず、私はひどいめにあった。

ボカボカにされるとは、ああいうことをいうのだろうか。

夢だったので、苦しくはなかったけど＾＾。


雨でぬかるんでいる地面に叩きつけられた私は、泥だらけになりながらも

必死で抵抗していた。

泥水の水たまりに、何度も顔を押し付けられながらも、もがいていた。



なんでその人が突然出てきたのかは、よくわからないけれど。


そういえば、一度会社の飲み会の帰り道、その人は酔っ払って


大声を張り上げながら、どっかの看板にとび蹴りをくらわせていた。



「うっそーキャラ違うし」


とその光景を見て驚いたのを覚えている。





なつかしいけど、夢の中の印象が、あまりにも凶暴すぎて、

なんか複雑。



 


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   <title>なつかしい人、凶暴につき</title>
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   <published>2007-07-25T06:25:05Z</published>
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   <summary> 「なつかしい人、凶暴につき」 元同僚が夢の中に出てきた。 私の机の真向かいに座...</summary>
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      <![CDATA[

「なつかしい人、凶暴につき」<br/><br/>

元同僚が夢の中に出てきた。

私の机の真向かいに座っていた人だ。


ただ、その人、夢の中のキャラが、実際のキャラとあまりにも違っていた。



夢の中の私は、その人も含めた職場の同僚たちと歩道橋を渡っていた。雨が降っていたので、その人は私に傘をさしかけてくれた。のはいいのだけど、その人はかなりの長身で、その人が持つ高さからの傘だと、横から雨が降り込んできて、あんまり傘の役目を果たしていなかった。


そこまではまあよいとして。


その後、歩道橋を降りたあたりから、その人は豹変してしまう。


ひとつのタクシーを見知らぬ数人と取り合うことになって、その人は取り合いに見事に勝利して、さっさとひとりで乗り込んだ。


「なんで１人だけ乗るのんさ！！わたしらはどうなるのん」

タクシーの後部座席に座っているその人に向かって叫んでいた。

「せやせや薄情やぞ」、と、他の同僚たちも、同調していた。

その人は、ニヤニヤして、

「あとのみんなは、ま、これでなんとかして」

と、タクシーの窓から、お札を放り投げた。

ひらひらとお札が舞い落ちた。ちょうど４万円だった。

なんかすごく嫌な感じだった。

「ちょっと待ちーさー」

私はその人をタクシーから引きずり降ろしていた。


それから、私たちは、雨が降りしきる中、公衆の面前で格闘することになった。

すなわち取っ組み合いのケンカ。<br/><br/>

つづく



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   <title>再婚相手</title>
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      <![CDATA[

「再婚相手 」<br/><br/>

向かいのマンションの１０階に住む、俳優Ｔさん（エースをねらえの岡ひろみのお父さん役の人）が、お見合いをするというので、その様子を見に行っている夢。

夢の中の俳優Ｔさんは、数年前に奥さんを亡くされていて、男手ひとつで、
小学生になる娘さんを育てていた。という設定になっていた。


ところで、俳優Ｔさんが、夢の中に出てくるのはこれで二度目だった。


以前見た夢は、奥さんに逃げられて、男手ひとつで、五人のお子さんを育てている、という設定になっていた。


私は、そこに後妻に入るのだけれど、ある日、末の娘を床屋に連れて行ったら

その床屋で、バッタリ、逃げた奥さん、すなわち末の娘の実の母に出くわしてしまうのだった。

ところで、その末の娘は、おそろしく長いまつげの持ち主で、まばたきするたびにバサバサと音がする。非常に特徴的なまばたきをする。

で、そのお母さんも、その子とそっくりなまつ毛をしていて、やはり血は争えないのだなあと二人を見ながら感心していた、そんな夢。


今回登場した小学生の娘は、その子とは、全然違う子だった。


お見合い相手は、女優の鷲尾真知子さんだった。

どんなドラマのどんな役をなさっていたのかちょっと思い浮かばない。 


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   <title>演じる人の力はすごい</title>
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   <published>2007-07-25T06:24:23Z</published>
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   <summary> 「演じる人の力はすごい」 時間がずれているので二人が顔を合わせることはなく、ひ...</summary>
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   <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.yudisa.com/">
      <![CDATA[

「演じる人の力はすごい」<br/><br/>

時間がずれているので二人が顔を合わせることはなく、ひとりがその日記帳に文字を記すと、もうひとりのところの日記帳にその字が浮き上がって記される、という不思議なしくみになっている。


二人は、時を越えて、文字だけでやりとりしている。<br/><br/>


ある日、少女は、医師から余命１年と診断されてしまう。（実際にそんな酷なことを患者に向かって言い放つ医師が存在するのかは、はなはだ疑問だったけど・・・）

ということは、少女は、小説家が今、生きている時代には存在しないということになるのだった。


あらすじを書いても、イメージしにくいかもしれませんね。

実際観ると、本当にすごくよかったです。


「そういうわけで、私は今あなたがいる時代を見ることができません」

というようなことを彼女は日記に綴る。


そんな希望を失いかけた少女に、小説家は、心を尽くした言葉を日記に綴る。


「いや、君は生きています。奇跡は神様が起こすものではない。自分で起こすものです。
君にとっての３年後、すなわち２００４年の９月２０日午後３時、僕は君のいる病院の白いベンチの前で待っています。必ず会えると信じています」<br/><br/>

そして約束の日に彼は、そのベンチに座って彼女を待つ。ひたすら信じて待つ。

だけど少女は、いつまで経っても来なかった。


やはり奇跡は起こらなかったのか？









演じる人たちの雰囲気というか演技がすごくよかった。



演じる人が素晴らしければ、ドラマというのは、いくらでも素晴らしいものになりえるのだ。


そんなことをしみじみと思った。 




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   <title>心残り　過去からの日記</title>
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      <![CDATA[

「心残り　過去からの日記」<br/><br/>

結局昨日も、そこそこ夜更かししてしまった。布団に入ってからもなかなか寝付けずにいた。

ぼんやりとした夢を見た。

ある若手の歌人がお亡くなりになったという知らせを聞いている夢。

「歌集を出されたばかりなのに、ざそ心残りであらせられることでしょう」

と、いったいいつの時代か自分でもよくわからない言葉遣いで、その人の早すぎる死を悼んでいた。



昨日、「世にも奇妙な物語」を見た。

その中で特に第三話「過去からの日記」を見て深い感銘を受けた。

なんだかねえ。いい話だった。

売れない小説家と病気で入院中の少女が、ひょんなことから交換日記を始める。


でもその交換日記。ただの交換日記ではなくて、少女が生きている時代は小説家より３年前だった。

すなわち、彼は、過去に存在する少女と交換日記をつけることになる。

時間がずれているので、同じ日記を、二人で同時に持っているということになっている。


時間がずれているので二人が顔を合わせることはなく、ひとりがその日記帳に文字を記すと、もうひとりのところの日記帳にその字が浮き上がって記される、という不思議なしくみになっている。


二人は、時を越えて、文字だけでやりとりしている。<br/><br/>

つづく


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   <title>うなされる　　心の闇？</title>
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   <published>2007-07-25T06:23:45Z</published>
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   <summary>「うなされる　　心の闇？」  夜中に二度、うなされたようだ。 助けて? と叫んだ...</summary>
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      <![CDATA[「うなされる　　心の闇？」 <br/><br/>

夜中に二度、うなされたようだ。

助けて?

と叫んだ、自分のその声で、目が覚めたような気がする。

近くで寝ていた子どもが、ん？どーしたの

って寝ぼけながら反応したから、おそらくやはり叫んでいたのだろう。


確かに、夢の中では、叫んでいた。

助けて助けて助けて


最初に見た夢は、全然覚えていない。


闇の中にいて、どこかに向かって、助けて助けてと叫んでいたような記憶だけがおぼろげに残っている。



次に見た夢は、鮮明に覚えている。


どんなに厳重に鍵をかけても、どこからともなく現れた、ふかわりょうさんに、こじ開けられてしまうのだ。

夢の中のふかわさんは、物凄く不気味で、あのトレードマークのオカッパ頭を揺らしながら、けらけらと笑って、いとも簡単に鍵を開けてしまう。

もちろん外から。


それがどんな開け方かというと、

外から彼がドアをがんがん叩いて、その振動が巧みに中の鍵に伝わって、中の鍵が少しずつ少しずつ動いて、最終的には、がちゃっと開いてしまう。


助けて助けて助けて


必死で叫んでいた。



おそろしかった。




私は、自分の中に存在するであろうはずの「心の闇」について、これまでほとんど考えたことがなかった。

全然意識していなかったように思う。


でも昨夜みたいな夢を見ると、あるんだなあ、あったんだなあ、

と自分の中の闇の存在を、確認せざるをえなかったというか、


単なる悩みとか不満とか負の感情なぞ比べものにならないくらい


とてつもなく暗くて重くて深くて、得体の知れないもの。



想像を絶するくらい、恐ろしくて、目をそむけたくなるもの。


それが私の心の闇

それにしてもなんでまた、ふかわりょうさんが？



こじつけてみると、


その昔、ふかわさんと似たような髪型の男の子に、熱烈な片思いをしていたことがある。




それが私の心の闇？あは＾＾



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   <title>ある母子の話</title>
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   <published>2007-07-25T06:23:23Z</published>
   <updated>2007-10-03T04:29:33Z</updated>
   
   <summary>「ある母子の話 」 これを読んで、私はある母子のことを思い出した。 私がまだ生ま...</summary>
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      <![CDATA[「ある母子の話 」<br/><br/>



これを読んで、私はある母子のことを思い出した。<br/><br/>


私がまだ生まれる数年前のことだった。
踏切で電車に轢かれる寸前で我が子を助けた母親が犠牲になってしまったというなんとも痛ましい事件があったそうだ。<br/><br/>


その時その母親は、無我夢中で我が子を線路の外に放り投げたという。

子供はかすり傷ひとつ追わずに助かったそうだ。私はその話を母から聞いた。


その助かった子供が私と同じ小学校の何年か上級にいる女の子で、その子の継母にあたる人が、保険のセールスをしていて、よくうちに勧誘に来ていたのだった。その人の旦那さんすなわち女の子の父親と、うちの父親がちょっとした知り合いだった。


私がよく覚えているのは、学校新聞に掲載されていたその女の子が書いた詩
のことだ。

それは

「母の手」という詩だった。


何か私が失敗をするたびに、

すかさず母の手が飛んできて、

私は思いっきりほっぺたをぶたれる。



正確ではないけれど、そういう内容の詩だった。

もちろんこの詩に出てくる母親は、彼女の本当の母親ではなくて、彼女を育てた継母のことだった。


学校新聞に載っていたこの詩を読んだうちの母が

「やはりいじめられてるんやろうか」

とボソッともらしたことを覚えている。


でもその時の私は、漠然とだけど、なんかそんなことはないような気がしたのだった。





それにしても読書というものは、不思議なものだ。遠の昔に忘れていたことを、こんなにもくっきりと鮮やかに思い出させてくれることがあるのだから。

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   <title>踏切事故にまつわる思い出</title>
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   <summary> 「踏切事故にまつわる思い出」 水上勉氏の「踏切」を読む。 踏み切りの近くのアパ...</summary>
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「踏切事故にまつわる思い出」<br/><br/>

水上勉氏の「踏切」を読む。

踏み切りの近くのアパートに住む、２０以上も年下の愛人との思い出を綴る。という形式で書かれていた。

ある日、その踏み切りで、幼い子供を道連れに母親が飛び込み自殺を図る。

母親は、胴体を切断されるという無残な死に方をするが、その時子供はまだ生きていて、お母さん、お母さんと、弱弱しく泣きながら電車のまわりを回っていた。

しかしその子供も、線路で頭を激しく打ったらしく、後に運ばれた病院で息を引き取る。

という場面を読んで、胸がしめつけられそうに苦しい気持ちになった。

フィクションとはいえ、あまりにむごすぎて、読んでいて辛くなった。

道連れにされた幼い子供がかわいそうで、かわいそうで。<br/><br/>


それにしてもフィクションで読む者にここまで生々しい感覚を覚えさせるなんて、作者のその技量に、ただただ感心した。


この小説は、母子無理心中の話がメインではないのだけれど、そこだけ強烈に印象に残ってしまった。



これを読んで、私はある母子のことを思い出した。<br/><br/>


私がまだ生まれる数年前のことだった。
踏切で電車に轢かれる寸前で我が子を助けた母親が犠牲になってしまったというなんとも痛ましい事件があったそうだ。<br/><br/>つづく

 


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